齋藤さんの経営するサイトウ質屋に、遺品の持ち込み依頼が増えてきて、様々な相談事にも対応できるかなと思ったのが切っ掛けとなり、そこから遺品査定士の資格を取得し、その流れで生前に整理する方も増えてきたので生前整理を含めて考え、終活カウンセラーという資格を取得。
遺品の整理
「遺品て残されたものなんで、ちょっと処分するとかでやっぱり引っ掛かるところがあって、皆さんちょっとそこに躊躇したりとかが出てくるとこなんで、うちの場合だと物を売るのもできるし、残された遺品でお金もご融資できますよと。
またリフォームなどで別なものに作り変えて残すこともできますよという事をサービスの一環で安くやらせてもらいます。
例えばお母さんが残した立て爪とか、デザインが古いからどうしても普段付けられない物をプチネックレス等に加工して、普段から身に付けられるようなものにリフォームしたりなど。
悪質な買取業者によるトラブル
そんな中で、最近では孤独死とか増えてきており、不要品買取りますとか、出張買取りとか、この辺も業者さんによっては悪質な訪問買取りとかも増えてたりとか。
実際不用品買取りってなると、中身を見ないで売ってしまったりとかするお客さんがいらっしゃるんですね。
うちのお母さんとかお父さんは財産持ってないからって言って、下手すると一部屋これ全部片付けてくださいと言われる方も。
でも絶対財産とか持ってないから、それを不要品買い取り業者の一部で、一筆でこの部屋の荷物を全部処分しますよ、してくださいねって言うとお客さん一筆書くんですよ。そうするとその一筆書いたことによって、部屋にあった貴金属とか結局その業者さんに処分権限が移ってしまい、今実際のところ不要品買取り業者さんからの処分依頼のご相談もかなりの量が来てる状態で、その場合は代表者様しか取れませんと話をするんですけど、従業員とか持って行ってしまったりとかがたまにあるんです。
社長さんじゃないんだからあなたは駄目ですよと言っても・・・。
実際生々しい話をしちゃうともっと出てきます。例えばタンスの中に保険証券や金券が入ってたりとか、大切な何か貴金属とかがあったはずなのに、それをそのまま処分一筆書いてしまったから全部持ってかれてしまったというケースなども。
株式会社 清庭 代表の山口さんとの出会い
残された遺品に関しては、正しく戻したいという想いが強くなり、整理業者を探していく中で、ホームページでたまたま目に留まった戸田市で遺品整理業を営む山口さんを知る事となる。
山口さんが代表を務める清庭のホームページを拝見する中で、山口さんも同じ「想い」をもって仕事をしてるんだというのがわかり連絡を取った。山口さんは、電話をした当日に齋藤さんのもとを訪れたと言う。
山口さん自身も、齋藤さんと同じ「想い」を持っている事に感銘し、齋藤さんの熱い人柄にも惹かれ、また、齋藤さんも、山口さんご自身の辛い経験から今の仕事を立ち上げた事を知り、より、同じ「想い」を持っている事を確信し、二人でいろいろな話をしていく中で、終活サポーターズと言うプロジェクトとしての土台となり、二人の出会いがプロジェクト立ち上げの発端になった。
遺品整理のトラブルから共有する「想い」
話をしていく中で、「こういう業界では良くないこと多く起きてますよね」と話をしてたところ、例えば介護のケースで、女性二人姉妹でご来店され、「お母さんが亡くなっちゃって、遺産これしかないわけないよね?」と店頭で口論が始まり、実際、姉の方がお母さんの貴金属で介護費用を捻出しなくてはならなかった事情があった時でも、一緒に住んでいない妹の方が、「本当はもっと財産があって、勝手に処分しちゃったんじゃないの?」と喧嘩が始まると言うような遺産にまつわるトラブルが結構質屋の店先でおこる事が多く、それならば遺品整理のところも含めて、最初から生前整理という形で前もって準備しておけば回避できるトラブルは多いのではないかと話をし、税理士に相談したところ、税理士の方も同じ「想い」を持って協力できるとお話を頂く事ができた。
そこからトラブル回避には遺言が必要となってくるので、「行政書士も必要ではないか?」と言う事になり、川口市・蕨市・戸田市で60社程ある名簿を1件ずつ電話で連絡をし、「そのような「想い」を持って行ってるんだったら協力します」言って頂ける行政書士に出会い、相続登記には司法書士さん、それから不動産の絡みもやっぱり出てくるので不動産鑑定士の方にも想いを伝え参加して頂ける事に。
相続税対策をしようとする方もいるのではないかと考え 想いに賛同いただけるファイナンシャルプランナーも参加していただけることになり
最終的には、遺影を撮影するスタジオからも賛同を得て、「終活生前サポーターズ」と言うチームとして活動して行く事となった。
プロフェッショナル「終活生前サポーターズ」
齋藤さんの「全ては残されたご家族のために」と言う「想い」から、そこに感銘を受け、様々な分野のプロフェッショナルが賛同して発足した「終活生前サポーターズ」。「何で質屋が終活?」とまわりの人には言われる様で「自分でも良く分からないです」と齋藤さんは笑いながら語ってくれました。
終活は、「自分にはまだまだ関係ない」と思っている人が大半だという。
だが実際には、遺産相続において、多くのトラブルが起こっている事も事実。
最近ではSNSなどの「デジタル遺品」問題も多いと言う。そんなトラブル回避に、エンディングノートを書き留めておくことも進めているとの事。
齋藤さんを中心とした「終活生前サポーターズ」は、遺産相続等によるトラブル回避や、最愛の人を失い辛い思いの中での遺産整理など、親身になって寄り添い向き合ってくれる本当のサポーターズであると感じました。